Mac ユーザーにとってAdobe Premier Pro CC 2018 とApple Final Cut Pro X は結局どっちがいいのか?

ということで動画のエンコードをやってみた。約1時間30分の動画を3000%にして約4分の動画を書き出す処理だ。その動画がこれだ。

さらに、MacBook Pro 2018 13インチ標準モデル(メモリ8GB)にBlackmagic eGPU を繋げてプロ向けの ノンリニア編集がストレスなく可能なのかというところも考察してみたので参考にしてほしい。

また、MacBook Pro 2018年モデについてはこちらの記事も参考にほしい

MacBook Pro 2018年モデルは買いなのか。おすすめは13インチ?15インチ?

エンコード結果

エンコードした結果、ほとんど変わらないということがわかった。どちらも結果は約20分ぐらいだ。

ただし、Final Cut Pro X はバックグラウンドでレンダリングを行なっているので、そのバックグラウンドのレンダリングが終了したら数秒〜数分でエンコードは終了する。その点、Final Cut Pro はPremiere Pro より優れていると感じる。

Premiere Pro もバックグラウンドでプレビュー用にレンダリングは行なっていて書き出す際もそのレンダリング結果を使用することはできるが、あくまでもプレビュー用のレンダリングであるため、エンコードには別途再処理が行われる。

Final Cut Pro X はビデオクリップ単位にレンダリングが行われているようなので、編集が終わったビデオクリップから順次バックグラウンド処理される。その結果、エンコードも早くなるというわけだ。

AppleのeGPUに思うこと

MacBook Pro 2018年 13インチモデルについて主な仕様は下記の通り。

  • 第8世代の2.3GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ
  • Turbo Boost使用時最大3.8GHz
  • Intel Iris Plus Graphics 655
  • 8GB 2,133MHz LPDDR3メモリ
  • 256GB SSDストレージ
  • True Tone搭載Retinaディスプレイ
  • Touch BarとTouch ID
  • Thunderbolt 3ポート x 4

CPUこそ最新のCoffee Lake が乗っているもののGPUに関してはCPU内臓のIntel Iris Plus Graphics 655 だ。動画を編集できるようなものではないと思っている。MacBook Pro と名乗るからにはプロでも使用可能な十分なスペックは欲しいところである。

そこでApple はeGPU という選択肢をユーザーにぶつけてきたのだと思う。13インチの機動性を活かしつつプロにも耐えられるGPUを外付けという形で提案してきたのだ。

確かにノンリニア編集を行なっていて今のところストレスを感じることはなかった。ビデオクリップの移動もプレビューも問題なく表示されている。

eGPUを使うかどうかはアプリケーション次第であるため、本当に外付けGPUの性能の恩恵を受けているのかどうか、Premiere Pro CCとFinal Cut Pro X をeGPU なしでもう一度行なってみた。

Blackmagic Design のBlackmagic eGPU については改めて投稿しようと思う。

Blackmagic eGPUなしで映像編集

元のソースファイルはAVCHDの映像が72ファイル、オープニングファイルが1つと音楽ファイルが1つだ。そのファイルを読み込みタイムラインに配置し速度を3000%にしてエンコードするという作業だ。

Final Cut Pro X

まず、Final Cut Pro X 。最初のファイルの読み込みからRGB風車がくるくる回り初め、タイムラインに配置後、3000%の速度にしてからは全く操作不能な状態が延々と続く始末だ。

やっとカーソルが元に戻ったかと思うと再びRGB風車状態だ。これではとてもではないがノンリニア編集など不可能だ。

それでも我慢して待つこと約10分。ようやくバックグラウンドレンダリング処理が開始されたが、0%のまま全く進む気配がない。さらに10分後、ようやく1%に進んだ。レンダリングが完了するまでに単純計算で17時間を要する。これはだめだ。使い物にならない。

Premiere Pro CC

続いてはPremiere Pro CC。こちらも同様な作業を行なってみた。

最初に映像ファイルの72ファイルを読み込んだあと、メニューが全く表示されないという不具合に見舞われた。Macのメインメニュー(リンゴマークからのメニュー)も表示されない状態だ。仕方ないのでマシンを再起動後、再び作業を開始。

Premiere Pro はFinal Cut Pro X と違って操作自体はストレスなく行われた。ただし、トランジションもタイトルも何も操作していないので、全てかどうかはわからない。

そしてエンコードだが、結果、eGPUに接続したときとほとんど変わらず20分位であった。

どうやらPremiere Pro CC 2018 はまだeGPUには対応していないようだ。

Premiere Pro のエンコード時間については下記の記事も参考にしてほしい。

【レビュー】MacBook Pro 13インチ 2018年標準モデルの実力を検証してみた!そこには驚愕の事実が!

結果

eGPUはPremiere Pro CC 2018 には効果は得られなかったがFinal Cut Pro X には絶大な効果が発揮されていた。

一部のユーザーからはFinal Cut Pro XはエンコードにeGPUが使用されていないと言うが、バックグラウンドレンダリングをうまく利用すれば、エンコードも苦にはならないはずだ。

まとめ

Mac ユーザーにとってPremiere Pro CC 2018 とFinal Cut Pro X はどっちがいいのかという題目で始めた今回の投稿だが、少なくともMacBook Pro 13インチだけで本格的な動画編集したいのであれば、Final Cut Pro X はやめたほうがよさそうだ。

Final Cut Pro X を使用したいのであれば、eGPUを別途購入もしくは、15インチMacBook Pro、iMac、iMac Pro、そしてMac Pro が必要であろう。

非力なGPUの問題が解決できるのであれば、どっちにするかはやはり好みの問題となるだろうか。

Premiere Pro CC 2018 は細かな設定や編集が可能だが習得するにはそれなりの時間を要するだろう。Final Cut Pro X はほとんどの設定がアプリケーション任せである。そのため直感的な操作だけで動画編集はできてしまう。ただし、その反面、細かいところを手動でどうこうしたいということができない。ソースモニタも廃止したのもプロ向けとしてはどうなのだろうか。

最後にAppleのプロ向けアプリに思うこと

Apple のプロ向けアプリケーションに関して、このFinal Cut Pro X もそうだが、Aperture の開発終了もApple がビギナーをターゲットに舵を切ったと思っていいだろう。

Aperture を1.5 の時代から使用していたものとして、開発終了は非常に失望した思い出がある。AppleはAperture からiPhoto(現在の写真アプリ)に移行してと言っていたが、とても移行する気にはなれず、結局、Adobe Lightroom に膨大な写真データを移行する羽目になった。それに現像処理も完全に移行できないため、一部の編集は捨てる結果となったのだ。

このApple の舵取りがFinal Cut Pro X の開発終了、iMovie に移行ということにならないことを願うばかりだ。

Blackmagick eGPUについてレビューしたのでこちらの記事も参考願いたい。

Blackmagic eGPUとFinal Cut Pro Xについて改めて検証してみたので、こちらの記事も参考願いたい。