先日、日産リーフに試乗する機会があった。リーフは完全な電気自動車で動力はリチウムイオンバッテリーだ。ゼロ・ミッションの電気自動車(EV)は未来を変えることができるのか。その乗り心地と充電に関する懸念点をまとめてみた。

リーフの歴史

カルロス・ゴーン社長率いる日産は長年のEV(電気自動車)の研究を経て2010年12月に満を持してリーフを発売した。日本初の電気自動車の登場であった。
5人乗りで1回の充電で航続距離が200km。全国の日産ディーラー(当時約2,200店舗)に充電器が設置され、そのうち200店舗に急速充電器が設置された。急速充電器は30分の充電で約80%まで充電できるとしていた。
リーフの発売に向けて設備費がかかるインフラも整備していったのだ。
さらには自宅でも充電できるように充電設備の工事の取り扱いも行なっている。
発売当時、個人で購入した人はどれくらいいたのだろうか。おそらく数えるほどではなかったか。ほとんどが商用車で日テレが毎年恒例で行なっているチャリティーに登場するのが関の山だったのではないだろうか。
あれから8年。リーフは第2世代に突入し更に進化を遂げていた。今では街中でリーフを見かける機会が増えたような気がする。

第2世代リーフの性能

最近の日産は主要車にニッサン・インテリジェント・モビリティを展開している。e-Pedal、ProPILOT、ProPILOT Parkからなる先進の自動化がこのリーフにも搭載している。
航続距離は1回のフル充電で400kmを達成した。これはカタログ値なので坂道や信号による発信停止を繰り返すともう少し下がるだろう。
280km位は走れるのではないかとディーラーの方は言っていた。280kmであれば東京箱根間は往復できる距離である。ただ、箱根は山道を走るので片道は途中充電しなくても行けそうだが帰りは充電した方が安心かもしれない。
ディーラーの方に聞くと充電器は日産ディーラーだけではなくコンビニや高速SAにも設置が進んでいるようだ。
日産のホームページでは29,520基が設置されている。
充電するにはお金がかかる。日産は使いホーダイプランを用意し月額2,000円で日産ディーラー、コンビニ、高速道路や商業施設に設置した充電器が使い放題になるようだ。
ただし、他自動車メーカー系列施設に設置している充電器は別途料金がかかる。急速充電で15円/1分とのこと。まるで携帯電話の通話料金みたいだ。

外観

第2世代のリーフはメジャーモデルチェンジを行いヘッドランプは最近流行りの鋭い目つきになっている。
第1世代のほんわかした顔つきからキリッと締まった顔つきになっている。

リーフに乗った感想

実際にリーフに試乗させてもらった。電気自動車だからエンジン音は一切無い。分かっていたことだが静寂そのものだ。
その静寂のためかユーザーの中にはオーディオ機器をワンランク上のオプションで購入する人もいるという。
たしかにこの静寂な車内で音楽を聴くと良い音響が耳に伝わるかもしれない。クラシック音楽もいいだろう。
リーフは3ナンバーだ。横幅が広いようだ。そのため室内は広くゆったりした乗り心地だ。
エンジン音が無いのでスタートスイッチが入ったかどうかは計器類のマークで確認する。
いざ発信。
モーター駆動は日産ノートでも感じたことだが、アクセルの踏み込みに対して反応が抜群だ。さらに踏み込むと一気に加速する。エンジンで言えば2000ccクラス以上の加速力があるらしい。坂道でもアクセルを軽く踏み込むだけでスムーズに走り出していく。
今回の試乗では箱根には行かなかったが、これなら箱根の山道でも問題なく走行できるだろう。

e-Pedal

さらにe-Pedalも試させてもらった。e-Pedalというのはアクセルを踏めば発信し離せばブレーキがかかる仕組みだ。
実際にやってみるとアクセルを離しただけでブレーキングシステムが作動し車が停止する。ブレーキペダルは一切使用していない。
最初は慣れていなくて停止線よりずっと手前で止まってしまったが、2、3回も繰り返していればすぐに慣れる。少しずつアクセルペダルを離していく感じだ。
高速道路の渋滞などのときに、このe-Pedalを使用すると足の疲れは軽減されそうだ。
高速道路での自動運転アシストであるProPILOTや、駐車時のオートであるProPILOT Parkは試すことはできなかったが、自動運転技術がここまで進化していたとは改めて脅かされた1日であった。

電気自動車の課題

この先、世界的に見ても電気自動車は普及していくだろう。車の航続距離なども増えていきインフラも整備されていくと思われるのだが、そこでいつも課題に上がるのがインフラだ。
電気自動車が急激に普及したらどうなるか。充電器の数が圧倒的に足りなくなる。それに加えて充電時間が急速充電でも30分かかるという。これでは充電の待ち行列が発生することは目に見えている。では充電器を増やせばいいのではと思われるが、インフラの整備にはお金と時間がかかる。誰がお金を出すのかという問題もでてくる。
この問題を解決する方法は1つしかない。リチウムイオンバッテリーに変わる新たなバッテリーを開発することだ。
充電時間を10分以内にし航続距離を飛躍的に高めれば金がかかるインフラを整備する必要もなくなる。
また、充電器の規格化も世界的に必要だろう。現在は2タイプの充電器があるらしい。1つはリーフなどと同じ規格の国内外メーカー車が搭載している充電器と、もう1つはテスラの充電器のようだ。いずれ規格化され統一されると思うが、分断されていては電気自動車の普及はないだろう。古くはビデオデッキのBetaとVHS、HDVDとBlu-rayのように。

未来の自動車

100年以上も続いたガソリンエンジン式自動車から電気自動車へと世界はシフトしている。無人タクシーもあと少しで実用化されるだろう。更には空飛ぶ自動車も1歩現実に近づいているようだ。
こうしてみると子供の頃に映画などで見た未来の世界が今現実のものになろうとしてる。技術革新は凄まじい勢いで進んでいる。
そこで気をつけなくてはならないのは法の整備が追いついていないということだ。オートパイロット運転中に事故を起こしたら誰の責任か。運転者?メーカー?
官民一体となり未来の自動車を後押しする必要がある。

まとめ

とにかく第2世代リーフはいい!もっと言うならNISMOがかっこよすぎる!